【コラム】インドネシアの観光トレンド2024-2025

コロナ禍以前のように世界中で旅行への関心が高まりつつある中、インドネシアにおいても国内外の観光客が増加しています。
今回のコラムでは、インドネシアの観光トレンド最新版をご紹介します。
インドネシア人が好む観光地の特徴
以下は、インドネシアの調査会社Jakpatが2024年10月に行った、インドネシア人に好まれる観光地の特徴です。
調査の対象は、インドネシアの様々な地域に住んでいる、独身、夫婦、子持ちのZ世代(15〜27歳)、ミレニアル世代(28歳〜43歳)です。

https://goodstats.id/article/pilihan-wisata-terfavorit-warga-ri-2024-wPjvq
調査会社Jakpatが2024年10月に実施した調査によると、インドネシア国内で好まれる観光地について、回答者の80%が「自然を楽しめる場所」を選んでおり、具体的には海、山、滝などが挙げられました。この傾向はZ世代(15~27歳)からミレニアル世代(28~43歳)まで幅広く見られ、独身者や子持ち世帯を問わず人気のようです。
また、「グルメを楽しめる観光地」も多くの支持を集めており、食文化を通じて旅行先を体験したいというニーズが強いことがわかります。
子供がいる家庭では、動物園や遊園地などの「家族向けの施設」が特に好まれています。また、川下りやダイビングなど、アドベンチャー性のあるアクティビティを楽しめる観光地も人気です。これらの場所は、家族での楽しい思い出作りに最適な選択肢とされているようです。
インドネシア人の旅行情報収集方法
以下は、インドネシア人のZ世代、ミレニアル世代の旅行情報の収集方法です。

https://goodstats.id/article/pilihan-wisata-terfavorit-warga-ri-2024-wPjvq
インドネシアのZ世代(15~27歳)とミレニアル世代(28~43歳)が旅行情報を収集する際、最も利用されているのはInstagramであることが、調査からわかっています。
また、TikTokやYouTubeといったSNSも多くの人々に利用されています。
一方、ミレニアル世代はZ世代と比較して、家族に旅行先の情報を聞く割合が高い点が特徴です。
SNSの普及により、インドネシアでは写真や動画を通じて旅行先の魅力を視覚的に伝えるプラットフォームが主流になっていると言えるでしょう。
参考WEBサイト:https://goodstats.id/article/pilihan-wisata-terfavorit-warga-ri-2024-wPjvq
インドネシア人が旅行にかける予算
以下は、インドネシア人が旅行にかける予算と、その割合です。

https://goodstats.id/article/pilihan-wisata-terfavorit-warga-ri-2024-wPjvq
上図より、交通費、宿泊費、食費を含めた旅行の予算として一番割合が多いのは、Rp2,500,001(約24,200円)〜Rp5,000,000(約48,500円)であることがわかります。
次に多いのは、Rp1,000,001(約9,700円)〜Rp2,500,000(約24,200円)です。
インドネシアでは、日本円で約1〜5万円の予算で旅行を計画しているひとが多いようです。
インドネシア人の旅行中の滞在先
Jakpatの同調査によると、インドネシア人の旅行中の滞在先は以下の通りです。
- ホテル(54%)
- 親戚・友人の家(29%)
- ヴィラ(27%)
- ホームステイ(27%)
- ゲストハウス(15%)
ホテルが最も人気ですが、親戚や友人の家、ホームステイといった滞在方法も多くの人に選ばれています。これはインドネシアの文化的な特徴とも言えるでしょう。
インドネシアで人気のオンライン旅行代理店
インドネシアで人気のオンライン旅行代理店として、Traveloka、tiket.com、Agoda、Red Doorz、Booking.comが挙げられます。
中でも、Travelokaは地元企業として信頼されており、インドネシアの旅行者から高い支持を受けています。
参考WEBサイト:https://insight.jakpat.net/indonesian-travel-preferences-2024/
2025年の観光トレンド予想
以下は、2025年のインドネシアにおける観光トレンドの予想です。
SNSとAIを活用した情報収集
2024年と同様に、旅行を計画する際、旅行代理店に頼らずSNSやAIを活用する傾向が続くと予想されています。特にInstagramやTikTokを通じて旅行先の情報を収集し、そのまま予約に進む流れが一般的になるでしょう。
少人数での旅行が主流に
新型コロナウイルスの流行以降、団体旅行の需要は減少傾向にあります。
その代わり、家族や友人などの少人数での旅行が主流になると考えられています。プライベートで安全に楽しめる旅行が求められる傾向になるでしょう。
有名観光地以外への注目
これまで人気だった有名観光地に加え、人が少ない自然豊かなエリアや静かに過ごせる観光地が注目を集めると予想されています。SNSで取り上げられるグルメや地域特有の料理も、観光の重要な目的のひとつになるでしょう。
体験型観光の需要増加
観光地のグルメだけでなく、伝統的な儀式や音楽を体験できる体験型観光の人気が高まると予想されます。旅行者は、地域の文化に直接触れる機会を求め、観光の楽しみ方がより多様化する見通しです。
参考WEBサイト:https://tatkala.co/2024/12/29/mencermati-tren-pariwisata-indonesia-2025/
今回のコラムでは、インドネシアの観光トレンド予想についてご紹介しました。
プラボウォ大統領は観光省を設置し、インドネシアの観光産業をさらに強化しようとしています。これにより、観光業界の発展が一層期待されています。
インドネシアの観光トレンドを理解することで、インドネシア人の価値観や好みに合わせた観光サービスやプロモーションが可能になります。今後も多様化する観光ニーズに応えることで、観光業はより持続可能な発展を遂げるでしょう。
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