【2026年最新】インドネシアは「人口ボーナス」と「高齢化」が同時進行中-2026年データで読む市場の二極化

💡 3分でわかる!この記事のポイント

ビジネス・市場調査での活用: ヘルスケア・介護・医療機器・保険など高齢化関連分野でのインドネシア進出を検討している日本企業や、現地の人口動態を踏まえた市場戦略を立案したい方にとって、最新データに基づく基礎情報として役立ちます。

高齢化の現状と2050年への展望: 2025年時点でインドネシアの60歳以上の高齢者割合は11.93%に達し、すでに「高齢化社会」へ移行しています。2050年には高齢者人口が7,203万人・総人口の20.90%に達すると予測されており、出生率の低下(TFR 2.13)と平均寿命の延伸が主な要因です。

州別格差と生計の実態: 高齢化率はジョグジャカルタ特別州(17.78%)が最も高く、中央パプア州(6.69%)が最も低いなど、地域差が顕著です。高齢者の約48.56%が生計を家族に依存しており、公的年金制度だけでは支えきれない実情も明らかになっています。

「人口ボーナス」と「高齢化」が同時進行: 生産年齢人口(15〜64歳)は依然として約68.94%を占め、Z世代・ミレニアル世代が労働力の中心を担っています。若年人口の厚みと高齢化の進行という二重の人口転換期にあるインドネシアの市場構造を、データとともに解説します。

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60歳以上の高齢者の割合が10%以上に達した社会は、「高齢化社会」と呼ばれています。

インドネシア中央統計局(BPS)によると、インドネシアでは平均寿命の延伸や出生率の低下に伴い、高齢化が進行しており、2025年時点で高齢者(60歳以上)の割合は11.93%に達しています。

本コラムでは、インドネシアにおける高齢化の現状と人口構造の変化についてご紹介します。

目次

インドネシアの高齢化人口の割合

インドネシアにおける高齢化人口の割合の推移は以下の通りです。

インドネシア中央統計局BPS 「STATISTIKA PENDUDUK LANJUT USIA 2025」を基に弊社作成(2026年5月6日)
https://www.bps.go.id/id/publication/2025/12/12/868d335b088dcddc3ddee052/statistik-penduduk-lanjut-usia-2025.html

インドネシアにおける高齢者人口(60歳以上)の割合は、2020年の9.93%から2025年には11.93%へ増加しており、5年間で継続的に上昇しています。

さらに、2050年には高齢者人口が7,203万人に達し、総人口の20.90%を占めると予測されています。

このことから、インドネシアでも今後さらに高齢化が進行していくことが見込まれます。

インドネシアにおける州別高齢化割合

BPSのデータによると、ジャワ島の全州がすでに高齢化社会に入っています。

一方で、マルク諸島やパプア地域では、依然として高齢化率が比較的低い状況です。

2025年のSUPAS(センサス間人口調査)によると、高齢者割合が最も高い地域はジョグジャカルタ特別州で17.78%、次いで東ジャワ州(15.4%)、バリ州(15.03%)となっています。

一方、最も低いのは中央パプア州の6.69%でした。

これらの差は、地域ごとの出生率・死亡率、経済状況、医療環境などの違いを反映していると考えられます。

参考WEBサイト:インドネシア中央統計局BPS公式サイト 「高齢者の人口統計2025」

インドネシアの高齢者と生計

インドネシアの高齢者の多くは、生計を家族に頼っています。

その割合は48.56%に達しており、家族による支援が高齢者の生活基盤となっていることがわかります。

一方で、37.72%の高齢者は現在も就労による収入を得ています。

その他の収入源としては、年金が8.82%、社会保障・社会扶助が2.42%、貯蓄・投資が1.13%となっています。

これらのデータから、インドネシアでは公的年金制度だけでなく、家族による支援が高齢者福祉において重要な役割を果たしていることがわかります。

参考WEBサイト:KOMPAS公式サイト「インドネシアは高齢化社会に突入し、高齢者の割合は11.97%に達した」

インドネシアにおける高齢化の要因

インドネシアにおける高齢化の要因として、以下が挙げられます。

出生率の低下

2025年の人口統計調査(SUPAS)によると、インドネシアの合計特殊出生率(TFR)は2.13となり、2020年の2.18から低下しています。

また、出産年齢にも変化が見られており、出生の中心は依然として25〜29歳ですが、30〜44歳の割合も増加しています。

このような出生率の低下や晩産化の進行が、高齢化の一因となっています。

*合計特殊出生率:15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの

健康状態と平均寿命の改善

高齢化は、医療の発展や死亡率の低下によっても進行しています。

2025年の人口統計調査では、乳児死亡率(IMR)が出生1,000人あたり14.12人となり、2010年の26.09人から大きく改善しました。

また、妊産婦死亡率など他の健康指標も改善傾向にあります。

これらの医療・衛生環境の向上により平均寿命が延び、高齢者人口の増加につながっています。

参考WEBサイト:KOMPAS公式サイト「インドネシアは高齢化社会に突入し、高齢者の割合は11.97%に達した」
厚生労働省公式サイト「合計特殊出生率について」

インドネシアの人口ボーナスは続いている

インドネシアでは高齢化が進む一方で、生産年齢人口が依然として大きな割合を占めています。

人口統計によると、人口の約68.94%が15〜64歳の生産年齢人口です。

また、その中でもZ世代とミレニアル世代が大きな割合を占めており、労働力人口の厚みが維持されています。

そのため、高齢化社会へ移行しつつあるものの、インドネシアは依然として「人口ボーナス期」にあると言えます。

人口動態による人口構造の変化

インドネシアでは、国内外で人の移動も活発化しています。

5歳以上の住民1,000人あたり約15人が、5年前と比べて別の州へ移住していることがわかっています。

また、2022年から2025年にかけて、インドネシアから国外へ移動した人は約100万人である一方、入国者数は約53万7,000人でした。

さらに、通勤・通学による地域間移動も増加しています。

こうした人口移動は、経済活動の変化や都市部への人口集中、地域間の結びつきの強化を示しています。

参考WEBサイト:KOMPAS公式サイト「インドネシアは高齢化社会に突入し、高齢者の割合は11.97%に達した」

現在のインドネシアは、人口ボーナスと高齢化が同時に進行する人口転換期にあります。

生産年齢人口が依然として多数を占める一方で、高齢者割合は着実に増加しており、今後は高齢者向け医療、介護、ヘルスケアサービスなどの需要拡大も予想されます。

また、地域ごとの人口構造の違いや都市集中の進行により、今後は人口動態を踏まえたインフラ整備や社会保障制度の強化も重要になると考えられます。

インドネシア市場を理解する上では、若年人口だけでなく、高齢化を含めた人口構造の変化にも注目する必要があるでしょう。

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