【コラム】インドネシアのレバラン2025年〜帰省・伝統・人気の旅行先〜

インドネシアでは、2025年2月28日(金)よりラマダン期間が始まり、3月31日(月)〜4月1日(火)にレバラン(断食明け大祭)が行われます。

また、前後に政府による有給休暇取得の奨励があるため大型連休となり、ラマダン明け以降には帰省ラッシュが発生します。

今回のコラムでは、インドネシアのレバランの帰省者数予想、レバラン伝統などについてご紹介します。

目次

2025年のレバランとレバラン休暇

インドネシアの宗教省は、2025年のレバラン及びレバラン休暇の日程を以下の通り発表しています。

  • 2025年3月31日(祝・月)〜4月1日(祝・火):レバラン(Libur nasional Idur Fitri 1 Syawal 1446 H)
  • 2025年4月2日(水):有給休暇取得奨励日 (Cuti Bersama Idul Fitri 1446H)
  • 2025年4月3日(木):有給休暇取得奨励日 (Cuti Bersama Idul Fitri 1446H)
  • 2025年4月4日(金):有給休暇取得奨励日 (Cuti Bersama Idul Fitri 1446H)
  • 2025年4月7日(月):有給休暇取得奨励日 (Cuti Bersama Idul Fitri 1446H)

レバランの前日から休みに入ることが多いため、今年は土日を含め最大で11連休となります。

2025年のレバラン休暇の帰省者数

インドネシアにおける2025年のレバラン期間中の帰省者数は、1億人を超えると予想されています。

特に帰省ラッシュは3月28日〜30日にかけて発生すると見込まれています。

それに伴い、インドネシア国家警察は関係機関と協力し、交通渋滞の緩和のため迂回措置を実施する予定です。

参考WEBサイト:https://nasional.kontan.co.id/news/polri-jumlah-pemudik-lebaran-2025-diperkirakan-lebih-dari-100-juta-orang

インドネシア政府による無料帰省プログラム

インドネシア政府は、レバラン休暇中の帰省を促進するため、10万人に無料で帰省の機会を提供するプログラム(Mudik Bersama BUMN 2025)を実施します。

このプログラムは、インドネシアの78の国営企業によって運営され、国内200都市を結ぶ電車、バス、船が無料で利用できます。

参考WEBサイト:https://news.detik.com/berita/d-7805659/mudik-gratis-lebaran-2025-jasa-raharja-dibuka-simak-infonya#:~:text=Pendaftaran%20program%20Mudik%20Gratis%20Lebaran,hari%20ini%2C%203%20Maret%202025.

インドネシアにおけるレバランの伝統

レバラン期間中には、インドネシアならではの伝統行事が多数あります。

帰省(Mudik)

日本の年末年始のように、多くの人が実家に帰省し、家族とレバランを祝います。そのため、日本の帰省ラッシュのように移動が激しい時期になります。

Takbiran(タクビラン)

「アッラーフ アフバル」を唱えるタクビールをイドゥール・フィトリの前夜に唱え、ラマダンの終了を祝う伝統行事です。

喜捨(Zakat)

ザカートは、イスラム教徒の五行のひとつで、生活に必要な分を除き、持っている財産の12.5%を寄付します。

レバランの前にザカートをして、ラマダン月を締めくくります。

モスクでの集団礼拝

数百人〜数千人がモスクに集まり、レバランを祝うための礼拝を行います。

Silaturahmi(シラトゥラミ)

家族や友人とのつながりを大切にし、贈り物を持って訪問し、食事を共にします。

新しい服を買う

レバランには新しい服を着る習慣があり、多くの店舗で大規模なセールが行われます。

クトゥパを食べる

ヤシの葉で編んだ菱形の袋に米を詰めたジャワ伝統のちまき「クトゥパ」を食べるのもレバランの伝統です。

インドネシアには、レバランにおける様々な伝統があることがわかります。

上記で挙げた伝統以外にも、インドネシアの地域ごとのレバランの伝統行事もあります。

それほどレバランという期間は、インドネシアのイスラム教徒にとって非常に特別な時間であると言えます。

参考WEBサイト:https://sarimas.com/post/detail/tradisi-khas-lebaran-di-indonesia

レバラン休暇の旅行先として人気のある都市

レバラン休暇中は、帰省だけでなく旅行に出かける人も多く、特に以下の都市が人気です。

ジョグジャカルタ

歴史や文化が豊かなジョグジャカルタはレバラン休暇の旅行先として人気です。

世界遺産のボロブドゥール遺跡に加え、プランバナ寺院、マリオボロ通りなどの観光名所が多数存在し、交通も便も良いです。

バリ

世界で人気のバリも、旅行先として人気です。

海、山の雄大な自然に加え、バリ独自の文化があります。また、サーフィンやダイビングなどのマリンアクティビティができることも人気のポイントです。

バンドゥン

インドネシア西ジャワ州にあり、避暑地として知られているほど、涼しくて快適に過ごせる都市で、インドネシアの第三の都市とも言われています。

自然に触れられるだけではなく、遊園地やアウトレットでの買い物も楽しむことができるため人気があります。

マラン

インドネシア東ジャワ州にあり、涼しい気候でりんごが有名です。

また、青い炎が見える神秘的なブロモ山をはじめとする観光名所があり、レバランの旅行先としても人気があります。

その他に、インドネシアの第二の都市である東ジャワ州スラバヤ、海が美しいロンボク島、料理と文化が豊かな北スマトラ州メダンなども旅先として人気があります。

インドネシアのレバランは、イスラム教徒にとって非常に特別な期間であり、帰省や伝統行事、旅行など多様な過ごし方があります。

経済や交通への影響も大きく、企業にとっても重要な商機となるため、ビジネスの観点からもこの時期の動向を注視する必要があります。

インドネシアへのビジネス進出を考える際には、レバラン期間中の市場の変化や消費行動を理解することが重要です。

弊社インドネシア総研は、インドネシアの様々な分野における市場調査、現地視察を行っております。

インドネシアにおけるビジネスにご興味ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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