【インドネシア日本語学校だより】LPKアマテラスの生徒によるアクティビティ・ラーニング:たこ焼き調理と「5S」の実践

弊社インドネシア総研がインドネシア現地にて運営代行を行う日本語学校Soken-Schoolの中の一つ、LPKアマテラスでは、生徒が日本の職場環境で即戦力となるための独自の教育プログラムを実施しています。それは、日本の食文化と、日本の生産性・品質管理の基盤である「5S」の原則を結びつけた「アクティビティ・ラーニング」です。最近行われた活動では、生徒たちが日本のソウルフードである「たこ焼き」を調理し、そのプロセスを通じて、買い物、道具の使用、そして効率的な作業管理に必要な実用的な日本語を徹底的に使用しました。この体験は、インドネシアにおける単なる料理の授業ではなく、将来の日本での就職に向けた実践的な訓練として位置づけられています。
第一段階:材料と調理器具の調達

活動の最初のステップは、たこ焼きの調理に必要な材料と特別な調理器具の調達です。生徒たちは、実践的な日本語のスキルを駆使して、買い物リストに基づき行動しました。
市場と店舗での日本語の活用
生徒たちはたこ焼きの風味を決める新鮮なタコ、紅しょうが、天かす、そしてたこ焼き粉をインドネシアの市場で買い求めました。この段階で、生徒たちは「新鮮なタコを選びたいのですが、どれが一番おすすめですか?」や「このたこ焼き器の使い方は簡単ですか?」といった、品質の確認や道具に関する具体的な質問を日本語で積極的に行いました。調理器具店では、「たこ焼き器」や「千枚通し(たこ焼きピック)」といった専門的な道具の名前を学び、その用途を日本語で説明し合いました。この経験は、生徒たちが将来日本の小売店や厨房で働く際に遭遇するであろう、具体的なモノを指し示す日本語能力を飛躍的に向上させました。
第二段階:質の高い材料選びと「5S」の実践
調理に入る前に、LPKアマテラスでは日本企業の基本である「5S」を徹底させました。
・整理 (Seiri/セーリ): 必要な材料と器具だけを選び、不要なものはすべて片付け、「この道具はたこ焼きづくりには必要ありません」などと日本語で確認し合いました。
・整頓 (Seiton/セートン): 材料、調味料、調理器具を、最も効率的に使えるように配置され、「たこ焼き粉は右側に、油は左側に置きましょう」といった指示が日本語で行われました。
材料の選定基準
特に、たこ焼きに入れるタコについては、生徒たちは「弾力があるか」「色が良いか」「鮮度を示す匂いがあるか」といった判断基準を日本語で議論し、最良の品質のタコを選び出しました。これは、日本で求められる品質管理(QC)の意識を養う訓練となりました。
第三段階:たこ焼きの調理とチームワーク

準備が整うと、いよいよ調理です。生徒たちは、たこ焼き器の油の塗り方、生地の流し込み方、具材の入れ方、そして最も難しい「返す」技術まで、すべての工程を日本語での指示のもとで行いました。
調理中の実用会話
「火力を中火に調整してください」、「生地が溢れているので、注意して」、「タイミングよく、ひっくり返してください!」など、テンポの良い指示と確認のやり取りが飛び交いました。これらの実践は、日本の厨房や工場で不可欠な正確で簡潔なコミュニケーションの訓練となりました。
第四段階:調理後の「5S」徹底

たこ焼きの調理と試食が終わった後、この活動の最も重要な部分である「5S」の締めくくりに入りました。これは、日本の職場では非常に重要視される規律と後始末の訓練です。
・清掃 (Seisō/セーソー): たこ焼き器や調理台、床の油汚れを徹底的に掃除しました。「道具はすぐに洗いましょう」と、汚れた場所の報告と清掃の指示が日本語で繰り返されました。
・清潔 (Seiketsu/セーケツ): 清掃された状態を維持するために、チェックリストを用いて確認しました。
・躾 (Shitsuke/シツケ): 「5S」を習慣化するための振り返りを行い、次回への課題を共有しました。生徒たちは、「常に整理された状態を保つことが、作業効率に繋がる」という日本的な労働観を深く理解しました。
まとめ:文化体験から職場スキルへ
このたこ焼きづくりを通じた「5S」アクティビティは、LPKアマテラスの生徒たちに、日本語が単なる言語能力ではなく、日本の職場での成功に不可欠な「行動様式」と密接に結びついていることを示しました。買い物での交渉力から、調理場での効率的な整理整頓、そして使用後の徹底した清掃に至るまで、生徒たちは実践的な経験を通じて、日本で働くために必要な実用的な日本語と規律を身につけました。
LPKアマテラスを始めとするインドネシア各地のSoken-Schoolでは、今後もこのような体験学習を通じて、生徒たちの日本語能力と異文化理解を深めていく予定です。
弊社がインドネシア現地にて運営代行を行う日本語学校Soken-Schoolでは、インドネシア人の生徒たちが日本企業で活躍できる日本語レベルとコミュニケーションスキルを持てるよう、弊社代表アルビーが自身の学習経験から生み出した独自日本語教育メゾット(アルビーメソッド)を用いて教育を行っています。
このアルビーメソッドは、以下2点を軸に構成された独自のカリキュラムです。
- 初学者でも短期間(目安4か月以内)でN4レベルまで到達し、その後技人国に必須なN3または、N2に合格させる。
- 来日後を見据えた日本文化理解を軸に構成された独自のカリキュラム。授業以外の生活も含めた包括的教育(Comprehensive Education)を実施する。
教育については、授業以外の生活も含めた包括的教育(Comprehensive Education)を実施します。
<日本語教育>
座学で文法を学ぶことはもちろん、既習事項を活用した会話のロールプレイにも力を入れる。生徒が能動的に考えることで長期記憶に残りやすくなる。(=Active Learning)
また、自習時間を設け自発的な学習を促し、個人の進捗に合わせて補習も実施する。Activity Learningでは、体を動かした実践を通じて言語の習得を目指す。様々なActivityを通じ、楽しみながら日本語を体得する。
<生活指導>
日々の規律正しい行動、挨拶の指導はもちろん、日本の生活スタイルに慣れるため、洗濯機などを完備。来日後の生活を見据えた指導を実施する。
アルビーメソッドについては詳しくはこちらをご覧ください。
今後もインドネシアの日本語学校に関する取り組みや最新情報をお届けしてまいります。インドネシア人材や学校設立に関するお問合せは、お気軽に弊社までご連絡ください。




