インドネシア・ジャカルタの渋滞問題と交通インフラの進展-5つの公共交通を解説【2026年版】

💡 3分でわかる!この記事のポイント

ビジネス・出張での活用: ジャカルタへの出張・視察を予定している方や、インドネシアのインフラ・都市交通分野への参入を検討している日本企業にとって、現地の交通事情と最新インフラ動向を把握するための基礎知識として役立ちます。

深刻化する渋滞の実態: 2026年1月のデータでは、ジャカルタの平均渋滞率は59.8%(前年比1.1%増)、10kmの移動に約26分を要します。TomTom Trafficによる世界都市渋滞ランキングでは世界24位にランクインしており、経済損失の拡大も続いています。

5つの主要公共交通機関を網羅: 空港鉄道・MRT・トランスジャカルタ(BRT)・ジャボデベックLRT・KRLコミューターラインの特徴・路線・利用状況を解説。なかでもMRT南北線には日本企業が「オールジャパン」体制で参画し、日本の鉄道技術が導入されています。

配車サービスと日本企業の参入余地: GrabやGojekはインターネット利用者の66.7%が定期利用し、2024年のGMVは約90億ドルとASEAN最大規模。公共交通と配車サービスが補完し合う都市交通の変革期において、日本企業にとっての有望な参入領域を展望します。

この記事の読了目安:約5分

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インドネシアの経済発展に伴い、ジャカルタでは交通渋滞が年々深刻化しており、経済損失も拡大しています。

こうした課題の解決に向け、インドネシア政府は公共交通機関の整備を積極的に進めています。

本コラムでは、最新のジャカルタの交通事情についてご紹介します。

目次

ジャカルタの渋滞問題

TomTom Trafficの2026年1月のデータによると、ジャカルタは世界で24番目に交通渋滞の深刻な都市にランクインしています。

平均渋滞率は59.8%に達し、2024年と比較して1.1%増加しました。

また、10kmの移動にかかる平均時間は26分19秒で、前年より1分6秒延びています。

このように、交通インフラ整備が進む一方で、渋滞の深刻化は依然として続いています。

これらの渋滞問題を解消するために、ジャカルタでは近年公共交通機関の整備が進んできています。

参考WEBサイト:RMOL.ID公式サイト「ジャカルタの交通渋滞は悪化しており、世界24位にランクインしている」
Suara.com「ジャカルタの交通渋滞は終わらないと専門家が語る」

ジャカルタの主要な公共交通機関

Kereta Bandara Soekarno Hatta:空港鉄道

ジャカルタの、スカルノ・ハッタ国際空港と市内中心部を結ぶ空港鉄道で、2017年から運行開始されました。

渋滞の影響を受けず、約45分で中心部へアクセス可能です。

始発は、ジャカルタのマンガライ駅を朝5時に出発する便があり、終電はマンガライ駅夜10時発まであり、30分間隔で運行されています。

また、市内にはマンガライ駅、BNIシティ駅、ドゥリ駅、ラワ・ブアヤ駅、バトゥ・チャペル駅などいくつかの主要駅より空港への便に乗ることができます。

参考WEBサイト:TEMPO「スカルノ・ハッタ国際空港への空港列車の乗り方」

ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)

2019年に開業したインドネシア初の地下鉄です。

南ジャカルタのレバクブルス駅から中央ジャカルタのブンダランHI駅までを結びます。

本プロジェクトのうちMRT南北線は、日本企業が参画した「オールジャパン」体制で推進され、日本の鉄道技術が導入されています。

改札は、日本で広く使用されている「FeliCa」方式を採用し、車両は軽量車体、優先座席の設置、ホームの整列ラインまで、日本の技術が応用されています。

参考WEBサイト:JICA「鉄道:オールジャパンが都市交通を変える インドネシア」
ジャカルタ州公式サイト「MRT」

トランスジャカルタ:バス輸送システム(BRT)

2004年に運用開始された東南アジア初のBRTです。

専用レーンを走行するため、渋滞の影響を受けにくいのが特徴です。

約260の停留所を有し、ジャカルタ全域と周辺地域をカバーしています。

女性専用バス(ピンクバス)も導入されています。

参考WEBサイト:glints公式サイト「トランスジャカルタ概要、路線、時刻表、運賃、支払い」

ジャボデベックLRT:軽量高架鉄道

2023年8月に開業した、ジャカルタと周辺地区(ボゴール、デポック、ブカシ)を結ぶ軽量高架鉄道です。

ジャカルタに出入りする車両を減らし、渋滞の緩和を図ることを目的のひとつにつくられました。

KRLコミューターライン:通勤電車

1925年にジャカルタで運行を開始して以来、ジャカルタとその市民の足となっており、通勤電車として毎日数百万人の乗客が利用しています。

90以上の駅があり、インドネシア最大の都市鉄道交通機関となります。

また、運賃も安くジャカルタと郊外と都市を結ぶ公共交通機関として重要な存在です。

参考WEBサイト:ジャカルタ州公式サイト「コミューターライン」

自動車依存都市から公共交通都市へ

ジャカルタではこれまで、自家用車やバイク、ミニバス(アンコット)などに依存した交通体系が主流でした。

しかし近年は、MRTやLRT、BRTの整備により公共交通へのシフトが進んでいます。

実際に、2026年時点では各公共交通機関の利用者数は前年比で増加しており、都市構造の変化が見られます。

一方で、人口増加や自動車保有の拡大により、渋滞そのものの解消には至っていないのが現状です。

参考WEBサイト:ANTARA公式サイト「2026年2月ジャカルタの公共交通機関の乗客数は増加した」

オンライン配車サービスの拡大

インドネシアでは、GrabやGojekといったオンライン配車サービスが広く普及しています。

2024年第4四半期には、インターネット利用者の66.7%が定期的に利用しているとされ、世界でも最大規模の市場となっています。

また、2024年のGMV(総取引額)は約90億ドルに達しており、ASEAN最大の市場規模です。

配車サービスは、公共交通を補完する重要な移動手段として定着しています。

参考WEBサイト:Good Stats公式「インドネシアは2024年までにオンライン交通機関の利用率が世界最大になる見込み」

ジャカルタでは公共交通インフラの整備が急速に進んでいる一方で、渋滞問題は依然として深刻です。

今後も都市交通の改善に向けたインフラ投資は継続されると考えられます。

特に、MRTをはじめとした鉄道整備では日本企業が参画しており、技術・運営ノウハウの提供という形で大きな役割を果たしています。

このように、インドネシアの都市インフラ分野は、日本企業にとって引き続き参入余地のある有望な領域といえるでしょう。

弊社インドネシア総研では、現地の最新動向の調査や市場分析、インドネシア人材の採用支援、視察・出張サポートなどを通じて、日本企業のインドネシア展開を総合的に支援しております。

インドネシアに関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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