ビザ違反で強制退去も?インドネシア渡航前の注意点

近年、インドネシア政府は外国人の入国・滞在に関する取り締まりを強化しています。とりわけ、短期渡航者の間で多く利用されている「VOA(到着ビザ)またはe-VOA」を巡って、ビザの本来の目的を逸脱した滞在や活動が問題視されており、不適切なビザでの入国によって取り締まりや罰金の対象となるケースが増加しています。
本記事では、インドネシアに渡航する日本人の皆様に向けて、VOAまたはe-VOAで可能な活動や、適切なビザを取得しないリスク、罰金の有無について、わかりやすく解説いたします。
滞在許可とは?
インドネシア共和国出入国管理法(法律第6号・2011年)に基づき、インドネシア領域内に滞在するすべての外国人(WNA)は、滞在許可を有することが義務付けられています。滞在許可とは、出入国管理官または在外公館職員が外国人に対してインドネシア領域内に滞在することを許可する制度であり、この滞在許可は、外国人が取得しているビザの種類に応じて発給されますが、以下のような種類があります。
- 外交滞在許可
- 公務滞在許可
- 訪問滞在許可(ITK)
- 制限付き滞在許可(ITAS)
- 永住滞在許可(ITAP)
VOA(到着ビザ)でできること(e-VOAオンライン申請を含む)
VOA(Visa on Arrival)は、インドネシア到着時に空港などで取得できるビザで、日本国籍を含む一部の国籍保有者が対象です。主に以下のような目的に限定されています:
- 観光(例:旅行、観光地巡り)
- 商談・会議(※短期間かつ契約行為を伴わないもの)
- 友人や家族訪問
- 国際展示会やセミナーへの参加
- 乗り継ぎ
- 短期滞在(トランジット)
注意点として、VOAは労働や有償活動、教育・研究活動、長期的なプロジェクトの遂行などには一切使用できません。
VOAの滞在期間は30日間で、1回に限り延長が可能(+30日)です。延長手続きには移民局への申請が必要です。こちらは自己責任での渡航となります。
適切なビザを取得しないリスク
ビザの目的外使用や無許可活動は、インドネシアの移民法(UU No. 6 Tahun 2011 tentang Keimigrasian)により明確に違法とされており、厳格な取り締まりの対象となります。
以下のようなケースがリスクとして挙げられます:
1. VOAでの就労・取材・調査行為
VOAで現地企業と業務を行ったり、報酬を受け取る活動、取材・撮影・リサーチ活動を行うことはビザの条件違反となります。最近では、リモートワーク(オンライン勤務)であっても、場所がインドネシアである場合には就労とみなされるケースも見受けられます。
2. ビザの延長忘れや超過滞在
VOAは最大でも60日までの滞在に限られており、延長申請を忘れるとオーバーステイ(不法滞在)と見なされます。これも法律違反となり、後述のような罰金や強制退去の対象となります。
3. 曖昧な目的での入国
入国審査での滞在目的の説明が不明瞭な場合、入国を拒否される事例も報告されています。VOA取得済みであっても、入国は自動的に認められるわけではなく、最終的な判断は現地入国管理官当局に委ねられています。
ビザ違反の場合の罰金
ビザ違反やオーバーステイに対しては明確な罰則規定があります。
オーバーステイの場合
- 1日あたり最大1,000,000ルピア(約10,000円)の罰金
- 長期間にわたる場合、罰金に加えて強制送還(Deportasi)や、ブラックリスト登録により再入国禁止となる場合もあります。
ビザの目的外活動
- 最高で5年の懲役または最大5億ルピア(約500万円)の罰金(インドネシア移民法第122条など)
- 実際には強制退去および一定期間の再入国禁止措置が適用されるケースが多くなっています。
特に2024年以降、ビザ目的の取り締まりに関しては移民局が積極的に摘発を進めており、SNSでの活動記録や現地企業との関係も調査の対象となるなど、監視の目は厳しさを増しています。
渡航前にすべきこと:適切なビザの確認と申請
インドネシアに渡航する前には、必ずご自身の滞在目的に合ったビザの種類を確認し、必要に応じて事前にビザ申請を行うようにしましょう。
以下は一例です
| 滞在目的 | 適切なビザ |
| 観光・訪問 | VOAまたはC1(訪問ビザ、旧B211A) |
| 会議・視察・短期の打ち合わせ | C2(ビジネス訪問ビザ、旧B211A) |
| 就労ビザ・駐在 | E23 及びITAS(就労滞在許可)+労働許可 |
| 調査・取材・撮影 | 目的に合った特別な許可付きビザが必要 |
インドネシア大使館や総領事館、または信頼できるビザエージェントに事前相談を行うことを強くお勧めします。
弊社ビザ取得サービスについて

※公開時より変更となっている箇所もございます、詳しくはお問合せください。
最後に
ビザの取得や滞在管理は単なる形式ではなく、インドネシアという国への「信頼」と「敬意」を示す第一歩です。適切なビザを取得し、法令を遵守して滞在することは、日本人としての良識とマナーを守ることにもつながります。
今後さらにビザ制度の厳格化が進むことも予想されます。インドネシアに関わるすべての方々が安心して渡航・活動できるよう、今一度、ご自身の渡航目的とビザの整合性を確認し、準備を万全に整えてください。
インドネシア渡航のためのビザ手配についてご検討中の方は、ぜひお気軽に弊社までお問合せください。

