【コラム】インドネシアのブライダルメイクトレンド2024年版

2024年4月8日

日本だけでなく、インドネシアでも、花嫁が望むブライダルメイクのトレンドは常に時代とともに変化しています。近年、インドネシアでは、従来の濃いメイクに代わり、ナチュラルかつ華やかさの残るモダンメイクアップの人気が高まっています。

このトレンドは、芸能人やアーティスト等数々のセレブリティらが結婚式で施したメイクが火付け役となっているようです。

本コラムでは、インドネシアの人気コスメブランド『Make Over』が予想した、2024年インドネシアでトレンドとなるブライダルメイク3つをご紹介いたします。

『Make Over』社公式ホームページ（https://www.makeoverforall.com/）

『Make Over』社は、インスタグラムで136万人ものフォロワーを抱える、ジャカルタに本社を置くインドネシアの化粧品会社です。インドネシア人の幅広いスキントーン（肌の色）に合わせたファンデーションや、ヒジャブを被る文化に合わせた華やかなアイメイクアイテムなど、様々なコスメ用品を展開し、若い世代からの支持も厚いブランドです。

そんな同社のメイクアップアーティストIndri氏によると、現在結婚式を控えた多くの花嫁からよくリクエストされる3つのメイクトレンドがあるといいます。

『Make Over』社公式インスタグラム：https://www.instagram.com/makeoverid/?hl=ja

Paesを除いた伝統的なメイク

インドネシアのジャワ地域では、結婚式の際花嫁のヘアメイクに「Paes」と呼ばれる華やかで特殊な装飾を施す伝統があります。Paesは生え際の辺りから額まで黒の染料またはリキッドアイライナー等で様々なカーブを描くものです。頭頂部には黄金のティアラやかんざし、花が用いられます。模様にはそれぞれ永遠の愛や忠誠などの意味が込められており、伝統を重んじるインドネシアで代々継承されてきました。

しかし今後はPaes抜きの伝統的なメイクのみに留めるのがトレンドになっていくと予想されています。火付け役となったのは2023に挙式したインドネシアの人気歌手Bunga Citra Lestari（ブンガ・シトラ・レスタリ, BCL）です。Indri氏は、彼女のPaesを使わないスタイルが、多くの人に従来の伝統的なジャワのブライダルメイクをPaesなしでする勇気を与えたと分析しています。

伝統は時代に合わせて日々変化して行くため、またこれが新たな伝統となり、Paesに代わる前頭部のヘアスタイルが生み出されて行く可能性もあるかもしれません。

タイ風メイク

タイのブライダルメイクアップアーティスト公式インスタグラム（https://www.instagram.com/ladchahahamakeup/）

インドネシアで2024年にトレンドとなることが予想される2つ目のブライダルメイクトレンドは、タイ風メイクです。Indri氏によると、タイ風メイクはオレンジやコーラルカラーを多用したスモーキーな目元と、毛の流れがはっきりとした眉毛が特徴的なメイクです。アイメイクについては、アイシャドウにオレンジやピーチなどの柔らかい色を使い、上瞼の目のキワや目の下側には濃い色を締め色として入れます。

インドネシア人は、日本人と比較するとやや日に焼けた印象のスキントーンの人が多いため、暖かみのあるコーラルカラーは特に相性が良く、タイ風メイクの人気が出るのも頷けます。眉毛は、眉頭側の毛をブラシでふんわりと立て、毛の流れが一本一本はっきりしつつ、顔全体にエレガントな印象を与えるようになっています。更に、本物の睫毛のような長さの中太のつけ睫毛で、盛りすぎないのもタイ風メイクのポイントです。