【コラム】インドネシアにおけるサプリメント需要の高まり

2024年9月24日

健康維持のためにビタミンCなどのサプリメントを飲むことは、日本で一般的になりつつあります。インドネシアでも新型コロナウイルス発生以降、健康のためにサプリメントを飲む人が増えています。

今回のコラムでは、インドネシアにおけるサプリメント需要の高まりについてご紹介します。

インドネシアにおけるライフスタイルの変化

インドネシアでは中間層が増えるにつれ、ランニング、サイクリング、水泳などの運動に興味を持つ人が増加しており、スポーツイベントも頻繁に開催されています。

また、スポーツジムの数も増えており、インドネシアの人々は健康的なライフスタイルに変化しつつあります。

2021年のインドネシアのサプリメント市場の規模は、18億9000万ドルに達し大幅に成長しています。

インドネシアの人々の健康に対する意識の高まりや、健康的なライフスタイルの流行がインドネシアのサプリメント需要の増加に貢献しています。

また、2021年から2028年までのCARG（年平均成長率）は7.7％であり、今後の成長に期待を持てる市場であると言えます。

インドネシアでは、14年前の2010年時点で既にサプリメントを摂取している人が多く、フィリップス社が実施したインドネシア健康福祉調査によると、調査対象者の49％が定期的にビタミンCなどのサプリメントを摂取していることがわかっています。

また、Neurosensum社による別の調査では、新型コロナウイルスのパンデミック中、インドネシア人の73％の人々がサプリメントを摂取したことがわかっています。

新型コロナウイルスがきっかけで、健康への意識が高まりサプリメントを摂取する人が増えています。

以下は、インドネシアで新型コロナウイルスのパンデミック時に摂取されたサプリメントです。

一番多く飲まれているのはビタミンCで、マルチビタミン、ビタミンDと続きます。

免疫システムを強化する働きがあるビタミンCは、新型コロナウイルスから体を守るためにも多く飲まれていたようです。

その他、カリウムや亜鉛、プロバイオティクスなど様々な種類のサプリメントが接種されていることがわかります。

以下は、2023年6月1〜15日時点のインドネシアのECサイトでシェアが高い健康サプリメントを含む健康補助食品ブランド上位7社です。

上図より、トップシェアを誇るのはBlackmoresというブランドであることがわかります。

Blackmoresは、オーストラリアの健康食品ブランドで、インドネシアのECサイトで販売されている健康補助食品の19.29％のシェアを誇ります。

2023年6月1〜15日の期間で、インドネシアのECサイトにおいて226,000の商品が購入されています。

次にシェアが高いのは、NOWという健康食品ブランドです。

NOWは、米国の健康食品ブランドで、3.31%のシェアがあります。2023年6月1〜15日の期間で28,000の商品が購入されました。

その他に、イギリスの拠点を置くVitabiotics、のアメリカに拠点を置くWelnessなども購入されています。

また、サプリメントを含む、健康補助食品ブランドはインドネシア国内ではなく海外のブランドが多いことがわかります。

インドネシアのサプリメント市場は今後さらに成長すると予想されています。

その理由として、インドネシアにおける病気への対処法が治療から予防へ変化していることが挙げられます。

また、もう一つの理由としてインドネシアにおける中間層の増加が挙げられます。

インドネシアの中間層は2030年には１億3,500万人に達すると予測されており、その分インドネシア国民の購買力の増加に繋がります。

このような点から、インドネシアにおけるサプリメント市場は今後も成長していく市場であると言えます。

今回のコラムでは、インドネシアにおけるサプリメント需要の高まりについてご紹介しました。

健康意識の高まりとともに、インドネシアのサプリメント市場は成長していることがわかりました。

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