【コラム】インドネシアの飲食事業における統計 

人々のライフスタイルの変化に伴い、ファストフードの消費量が増加し、新型コロナウイルスの影響によりアプリを利用した食事配達サービスの利用も拡大しました。 

また、SNSの普及によって、食品・飲料業界ではSNSを活用したプロモーションが活発に行われています。 

食品・飲料は人々のライフスタイルを最も身近に反映する分野と言えるでしょう。 

本コラムでは、2023年におけるインドネシアの食品・飲料に関する統計をご紹介します。 

※本コラムの出典は全て以下のインドネシア中央統計局(BPS)の報告書に基づいています。 

出典:Statistik Penyediaan Makanan dan Minuman2023(飲食提供統計) を基に弊社作成(閲覧日:2025年4月20日)  
https://www.bps.go.id/id/publication/2024/12/23/f2c7743c4712aaeaa4abf694/statistik-penyediaan-makanan-dan-minuman-2023.html

目次

インドネシアの飲食事業者数 

2023年におけるインドネシアの飲食事業者数は約485万社で、2016年と比較して21.13%増加しました。 

州別では以下のような傾向があります。 

  • 西ジャワ州:約123万社(約25.36%) 
  • 東ジャワ州:約79.2万社(約16.31%) 
  • 中部ジャワ州:約70.1万社(約14.45%) 

州別で事業者数が一番多いのは、西ジャワ州であることがわかります。 

インドネシアの飲食事業における労働者数 

2023年時点で、インドネシアの飲食事業に従事する労働者数は約980万人に達しており、2016年と比較すると20.48%の増加となりました。 

州別にみると、以下のような傾向があります。 

  • 西ジャワ州:23.52% 
  • 東ジャワ州:14.93% 
  • 中部ジャワ州:13.84% 

飲食事業者数と比例し、西ジャワ州が最多で東ジャワ州、中部ジャワ州と続いています。 

インドネシアにおいて、飲食事業の労働者数は2023年時点で980万人に達しました。 

また、労働者の男女比は以下の通りです。 

上図より、男性より女性の割合が多いことがわかります。 

インドネシアの飲食事業における収益と所得 

2023年のインドネシアの飲食事業における収益額は998.37兆ルピア(約8兆4,369万円)に達し、2016年と比較すると48.04%増加しています。 

飲食事業の支出額は、601.21超ルピアに達し、2016年と比較すると50.34%増加しています。 

支出額を占める割合は以下の通りです。 

最も大きな支出項目は「材料費」で、全体の73%を占めています。 

次いで「人件費」が12.65%、そして「水道光熱費・家賃などの運営コスト」が続きます。 

インドネシアの飲食事業者の年間所得(州別) 

飲食事業者の所得額を州別に比較すると、年間の所得額が一番多い州はバリ州で7億5,646万ルピア(約640万)となります。 

続いてジャカルタ首都特別州の5億1,596ルピア(約422万円)、リアウ諸島の3億3,440万ルピア(約282万円)となります。 

バリ州は観光地としての特性もあり、高い所得水準が特徴的です。 

インドネシアで提供されている料理の種類 

インドネシア国内で提供されている食品・飲料の種類に関しては、インドネシア料理が圧倒的に多く、全体の96.96%を占めています。 

一方で、外国料理のみを提供する店舗はわずか1.09%にとどまっており、国内料理が中心であることがわかります。 

飲食事業における販促・宣伝のデジタル活用 

飲食事業者のうち、商品の販促・宣伝にインターネットを利用している事業者数は、全体の18.59%です。また、商品の発注にインターネットを利用している事業者数は25.7%、決済サービスにインターネットを利用している事業者数は7.75%となっています。 

飲食事業者数が利用しているインターネットメディアは以下の通りです。 

  • インスタントメッセージ・・・92.21% 
  • SNS・・・22.72% 
  • マーケットプレイス・・・17.51% 
  • e メール・・・0.85% 
  • WEBサイト・・・0.63% 

インスタントメッセージは、インターネットを利用してリアルタイムでメッセージのより取りが行えるLINEなどのツールのことです。 

上記より、インスタントメッセージを活用している飲食事業者が多いことがわかります。 

今回のコラムでは、インドネシアの飲食事業における統計についてご紹介しました。 

インドネシアの飲食事業は、労働人口の増加や所得の上昇、そしてデジタルツールの導入など、様々な側面で成長を続けています。 

今後もローカル文化を活かしたサービスや、デジタル活用による効率化が進むことが期待されます。 

弊社インドネシア総研では、現地市場の動向調査やビジネス展開支援を行っております。ご興味がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。 

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