【コラム】インドネシアのコロナ感染者数推移とジャカルタPSBB移行期間中の規則
インドネシアにおける新型コロナウイルス感染者数はすでに45万人を越え、4月からジャカルタで導入されている「大規模な社会的規制(PSBB)」は一時期規制緩和がされていましたが、感染者が一向に減らないことから9月14日から10月11日の間再度PSBB規制の強化が行われ、10月12日以降は再度PSBB移行期間とされています。
当初PSBB移行期間は10月12日から10月25日までの2週間の予定でしたが、感染者の蔓延が続いていることから現在も移行期間は継続されています。
現時点では、11月22日までのPSBB移行期間継続が発表されています。
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インドネシア国内の現在のコロナ感染者数の推移は以下の通りです。
出典：インドネシア国家防災庁、新型コロナウイルス特設WEBサイトより弊社作成(閲覧日：2020年11月11日)
https://www.covid19.go.id/situasi-virus-corona/
上記のグラフのように、インドネシアでは各地で「大規模な社会的規制(PSBB)」を導入したにも関わらず感染者は増加傾向にあり、8月19日時点でインドネシア国内での感染者は計14万人以上となりました。
インドネシア並びにジャカルタの1日当たりの新感染者数についても徐々に増加をしており、現時点ではまだまだ減少の兆しは見られていません。
出典：インドネシア国家防災庁、新型コロナウイルス特設WEBサイトより弊社作成(閲覧日：2020年11月11日)
https://www.covid19.go.id/situasi-virus-corona/
出典：インドネシア国家防災庁、新型コロナウイルス特設WEBサイトより弊社作成(閲覧日：2020年11月11日)
https://www.covid19.go.id/situasi-virus-corona/
また、インドネシア国内の州別新型コロナウイルス感染者数は以下の通りです。
出典：インドネシア国家防災庁、新型コロナウイルス特設WEBサイトより弊社作成(閲覧日：2020年11月11日)
https://www.covid19.go.id/situasi-virus-corona/
7月頃までは、ジャカルタ州と東ジャワ州がインドネシア国内で最もコロナ感染者が多い州でしたが、現在はジャカルタ州の感染者数は東ジャワ州の感染者数の倍以上多く、ジャカルタ州がインドネシア国内で最もコロナ感染者が多くなっています。
インドネシア国内の性別でみた新型コロナウイルス感染者の状況は以下の通りです。
インドネシアでも、新型コロナウイルス感染者が確認されて以来、手洗いやマスクの着用、消毒液の利用、ソーシャルディスタンスの実施などが呼びかけられてきました。
インドネシアでコロナ禍で行われた調査では、ソーシャルディスタンスの実施、手洗い、マスクの着用などコロナ対策を80%以上の人が実施しているという結果となりました。
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このようにインドネシアではまだまだコロナ感染拡大が落ち着いておらず、政府はソーシャルディスタンスの実施やマスクの着用、手洗いや消毒液の利用を呼び掛けていますが、ジャカルタの風景は以前とほとんど変わりないようなところも多く見受けられます。
PSBB移行期間中の規則
冒頭部分に記載の通り、現在は条件付きでのPSBB緩和となりますので、引き続きインドネシア現地での調査などは注意が必要です。
以下はPSBB移行期間中の規則や禁止事項です。
１．学校は継続して対面ではなくオンライン推奨
学校側は、通常通り再開する場合は、マスク着用や体温測定の実施など、健康プロトコルを実施しなければなりません。
２．オフィスへの出社人数
以下の11業種は、人数制限無しで従業員のオフィスへの出社が可能です。
①保健衛生、②食品・飲料、③エネルギー、④通信・情報技術、⑤金融、⑥物流、⑦ホテル、⑧建設、⑨戦略産業、⑩国家の重要な対象として指定された公共事業や産業、⑪生活必需品
上記11業種に当てはまらない業種は、オフィス出社人数を通常の50%以下に減らしての操業が可能です。
オフィス側は、、オフィスに来客がある場合に訪問者の氏名や連絡先などを記録する必要があります。
３．飲食店
PSBB移行期間は、レストランや屋台、カフェなどでの店内飲食が許可されています。
但し、入店できるのは定員の50%以下、入店時のマスク着用義務、体温測定などの対策の実施が義務付けられます。
４．結婚式
屋内での結婚式の開催も許可されていますが、出席者数は定員の25%以下に制限されます。
また、出席者はソーシャルディスタンスを実施し、他の出席者と1.5ｍ以上間隔を開ける必要があります。また、食器類の定期的な消毒やビュッフェの禁止、出席者はマスクやフェイスシールド、手袋の着用が義務付けられます。
５．ショッピングモールと伝統市場
通常の定員の50%以下で運営が可能です。運営時間については、市場は運営者によりますが、ショッピングモールは9:00～21:00で営業が可能です。
ショッピングモール内のショップは関連セクターの規制に従う必要があります。
６．オープンスペース利用の年齢制限
9歳以下並びに60歳以上の人は、オープンスペース（グリーンオープンスペースやチャイルドフレンドリーパブリックスペース）の利用、このような場所での遊具やフィットネス器具の利用が禁止されます。
７．映画館
映画館は運営再開が可能ですが、定員を25%以下にする、座席間を少なくとも1.5ｍ以上空ける、席の移動の禁止など様々な条件が設けられています。
８．車のナンバーの制限緩和
PSBB移行期間中は、車のナンバーによる規制（偶数と奇数）が撤廃されます。
９．屋内のスポーツ施設の利用
観客無しであれば再開が許可されます。また、利用は通常定員の50%以下に制限されます。
訪問者は、スポーツの前後に石鹸での手洗いが義務付けられ、施設スタッフは、マスクとフェイスシールドの着用が義務付けられます。
屋根のないオープンスペースのスポーツ施設の利用・観戦は禁止されていません。
１０．レクリエーションパークの利用
レクリエーションパークは利用が許可されますが、入園のためのチケットはオンラインでの購入が必須となります。
運営時間は8:00から17:00までで、利用人数も通常の定員の最大25%以下に制限されます。
また、9歳以下と60歳以上の人は利用ができません。
１１．ジムの利用
フィットネスセンターやジムは再開が許可されますが、利用は定員の25%以下に制限されます。
また利用者同士が2m以上の距離を空けなければなりません。室内でのグループトレーニングは禁止されていますが、屋外ではグループトレーニングが可能です。
運営時間は6:00から21:00となります。
１２．公共交通機関の利用
運行されますが、利用人数に制限が設けられ、トランスジャカルタなどの大型バスは60人、中型バスは30人、小型バスは15人までとなります。また、座席や通路はアクリル板などで仕切られます。
１３．理美容院
理美容院は営業の再開が許可されますが、来客は定員の50%以下に制限され、マスク着用や手洗いなどの健康プロトコルの実施は義務付けられ条件付きでの営業再開となります。
PSBB移行期間中も引き続き、フェイシャルケアやマッサージなどのサービスは禁止されます。
１４．エンターテイメント施設
カラオケ、スパ、マッサージ施設、その他エンターテイメント施設はPSBB移行期間中も営業が中止されます。
ジャカルタのアニス知事は、このような施設ではコロナ感染リスクが高まる傾向にあると述べています。
１５．礼拝所
礼拝所の利用は可能ですが、利用できる人数は定員の50%以下に制限され、マスクの着用や手洗いの実施などが義務づけられます。
その他、礼拝所では体温測定の実施、礼拝道具の貸し出しの禁止、礼拝する人の距離を1m以上空ける、礼拝前後の清掃・消毒、訪問者の登録なども必須となります。
１６．ゲストブックの記録
PSBB移行期間の間、レストランやその他事業者は、全ての訪問者と従業員に関する記録を残さなければなりません。
これは、訪問者や従業員からコロナ感染者が発生した場合に濃厚接触者を追跡うるためです。
訪問者と従業員の記録が義務付けられている場所は、工場、倉庫、ギャラリー、美術館、ショールームです。
弊社では、インドネシアにおける新型コロナウイルス最新状況のセミナーや、オンラインでの調査・視察・ヒアリング代行などを実施しております。
ご興味がある方は是非お気軽にお問い合わせください。
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